税務の動向

税務通信3683号>改正電子取引制度 令和5年末まで期間限定の宥恕措置を速報

改正電子取引 宥恕措置の適用に事前申請は不要

年内に省令改正で対応へ

令和4年1月1日から、検索要件等の保存要件を満たす形で電子取引の取引情報に係る電子データの保存が義務化されるが、既報のとおり、事業者のシステム対応に配慮し一定の宥恕措置が検討されていた(No.3682)。

その詳細が明らかになったところ、宥恕措置の適用を受けるに当たり、所轄税務署長への事前申請は不要であることがわかった。

令和5年までの経過措置

検索要件等の保存要件を満たす形で電子取引の取引情報に係る電子データの保存が必要となる改正電子取引制度(電帳法7)。令和4年1月1日の施行直前だが、保存要件に対応するためのシステム整備などの準備が不足しているといった声もある(No.3682)。

そこで、令和4年度税制改正により、同日から令和5年12月31日までの2年間における電子取引に関して、やむを得ず保存要件を充足できなかったとしても、その保存を認めるといった宥恕措置(経過措置)が設けられる(【参考1】、【参考2】)。年明けと同時に改正電子取引制度が施行されるため、年内に省令等を改正し措置する方針だ。

【参考1】改正電子取引制度の宥恕措置(経過措置)の概要

令和4年1月1日から令和5年12月31日までの間に申告所得税や法人税に係る保存義務者が行う電子取引につき、納税地等の所轄税務署長が当該電子取引の取引情報に係る電磁的記録を保存要件に従って保存をすることができなかったことについてやむを得ない事情があると認め、かつ、当該保存義務者が質問検査権に基づく当該電磁的記録の出力書面(整然とした形式及び明瞭な状態で出力されたものに限る。)の提示又は提出の求めに応じることができるようにしている場合には、その保存要件にかかわらず、その電磁的記録の保存をすることができることとする。
上記の電子取引の取引情報に係る電磁的記録の出力書面等を保存している場合における当該電磁的記録の保存に関する上記の措置の適用については、当該電磁的記録の保存要件への対応が困難な事業者の実情に配意し、引き続き保存義務者から納税地等の所轄税務署長への手続を要せずその出力書面等による保存を可能とするよう、運用上、適切に配慮することとする。

【参考2】改正電子取引制度の適用関係のイメージ

税務調査時に宥恕の申し出

この宥恕措置には、“保存要件に従い保存ができなかったことにつきやむを得ない事情があると税務署長が認めること”という要件がある。改正電子取引制度が始まる前、つまり年内に所轄税務署長に申請手続が必要となるのか気にする向きもあるようだが、同措置の適用に事前の申請は不要という。

税務調査の際に、保存要件を充足した形で電子データ保存ができていなかった場合は、やむを得ず対応が困難だったとして企業側が同措置の適用を申し出るといったイメージのようだ。